第73回秋季関東地区高校野球大会第2日は25日、ZOZOマリンスタジアムなどで1回戦4試合が行われた。
県勢は昌平(埼玉1位)が鎌倉学園(神奈川2位)に7-11で、細田学園(埼玉2位)が東海大甲府(山梨1位)に1-8でそれぞれ敗れ、来春の選抜出場は厳しくなった。
26日は試合がなく27日に2球場で、準々決勝4試合が行われる。
昌平、逆転負け 投手陣乱調
昌平は神奈川2位の鎌倉学園と対戦。昌平は背番号11の1年生川島、鎌倉学園は背番号10の増島が先発した。
昌平は二回裏、1死三塁から8番後藤の左安で1点を先制。三回裏には1死一、三塁から5番福地の中安で1点を奪うと、さらに暴投や犠飛で2点を追加し、4-1と幸先の良い序盤となった。
4-4の同点に追い付かれて迎えた五回裏は、1死二、三塁から5番福地の犠安で勝ち越すと、2死満塁から8番後藤の左安で2点を加え、7-4と再び突き放した。
しかし、六回から登板したエース田村が誤算だった。2四球と右安で2死満塁とされると、7番佐々木の2点適時左安打で7-6と1点差に詰め寄られる。さらに、2死二、三塁から8番阿部の中安で2点を許し、7-8とこの試合初めて逆転を許した。
早く追い付きたい昌平だったが、6回裏から登板のエース平本に抑えられ、なかなか得点を奪えず。鎌倉学園は七回表、エース田村が再び2四球を与え、2死一、二塁とされると、5番角谷に中安を許し7-9とリードを広げられた。
八回表、エース田村が先頭の佐々木に四球を与えたところで1年生吉川に交代。2死三塁から1番平本の中安で1点を与えると、宮尾、森高の連打でさらに1点を許し7-11と苦しい展開に。
一矢報いたい昌平だったが、八、九回は三者凡退に倒れて試合終了。7-11で逆転負けとなった。
序盤は試合を優位に進めた昌平だったが、投手陣が誤算だった。特に3番手で投げたエース田村は2回を投げて被安打4、5四球、6失点と乱調。打線は計10安打を放ったが、エース平本に代わった6回以降は2安打と振るわず。
細田学園、踏ん張れず完敗
細田学園は山梨1位の東海大甲府と対戦。細田学園はエース松本、東海大甲府も背番号1の若山が先発した。
東海大甲府は一回表、1死一塁から3番猪ノ口の右越適時三塁打で1点を先制。三回表は無死一塁から5番久井の右安で1点を許すと、2死二塁から8番若山の遊ゴロを後逸し、もう1点を追加され0-3とリードを広げられた。
反撃したい細田学園は0-4で迎えた六回裏、先頭の8番松本が二塁打で出塁すると、続く9番野口は犠打で1死三塁とし、1番福垣が右安を放って1点を返し、1-4とした。
その後は走者を出すも後続が続かず。1-4で迎えた七回裏は3番瀬戸尾の右安と4番吉野の三ゴロ失策で無死一、二塁の好機を築くも、続く5番加藤は見逃し三振。後続も凡退し、得点機を逃した。
東海大甲府は八回表、2死走者なしから3番猪ノ口の二塁打と木下の四球で2死一、三塁とすると、5番久井が二安を放ち、1-5とリードを広げられた。さらに、6番中澤は四球を選んで2死満塁とし、7番三浦の遊ゴロは痛恨の悪送球となり、2点を追加され1-7と大差に。
九回表にも8番若山の三塁打などで2死三塁とされると、2死三塁から2番後藤の右安で1点を奪われ1-8に。終盤の大事なところで踏ん張り切れなかった。
意地を見せたい細田学園は、九回裏、1死走者なしから3番瀬戸尾の左安などで2死一塁とすると、5番斎藤も左安で続き2死一、二塁。しかし、6番長久保は一邪飛に倒れ、1-8で試合終了。
エース松本は9回完投。160球を投げ8三振を奪う力投も15安打を許した。打線は8安打を放つも、10三振を奪われ1点にとどまった。
激戦の秋季県大会を勝ち抜き、初めて挑んだ秋季関東大会はともに初戦で敗退となったが、この大舞台で戦ったことは貴重な経験になったはずだ。両校の今後の活躍に期待したい。