春の甲子園大会

春日部共栄、初戦敗退 高松商に0-8 センバツ

 第91回選抜高校野球大会は23日、阪神甲子園球場で開幕した。大会第1日の第2試合に登場した県勢の春日部共栄は初戦で高松商(香川)と対戦したが、0-8で敗れ、前回出場した97年以来22年ぶりの初戦突破はならなかった。

 3回裏、高松商の3連打で1点を許すと、5回裏は2死二、三塁フルカウントから3番香川にしぶとく右前に運ばれ、2者生還を許し0-3とリードを広げられてしまう。

 6回裏は、無死一塁から7番岸本の犠打を村田投手が二塁へ送球もセンターへ逸れ(記録は野選)ピンチを広げると、1死満塁から暴投で追加点を許し、0-4とされた。

 1死二、三塁から飛倉の遊ゴロを素早くホームへ返球。タイミングはアウトだったが、返球がやや高めに浮いてしまい、この回2つめの野選で0-5とされた。1死一、三塁から2番大塚は左前適時打。レフト平尾が後ろに後逸するミスの間に2者生還を許す。この回はミスが大きく響き4失点。0-7と大きく引き離されてしまう。

 7回裏、高松商は先頭の浅野が二塁打。犠打で1死三塁とされると、7番代打上田の中前適時打で1点を追加され、0-8とリードをさらに広げられた。

 攻撃では5回表、大典の右前打でこの試合初めて先頭打者を出したが、続く丸田は犠打失敗。それでも暴投と四球で2死一、三塁のチャンスを作るも、黒川は見逃し三振に倒れ、得点機を逃してしまう。

 打線は高松商のエース左腕・香川のテンポのいいピッチングの前に4安打13三振と抑えられ、最後まで反撃ムードを作れず。投打がかみ合わず初戦敗退となった。

春日部共栄、力及ばず 逆転信じスタンド一丸

 「ゲッツーだ!」。三回裏、1点を先制され、なおも1死一、二塁のピンチで村田投手が相手打者を併殺打に打ち取ると、春日部共栄の三塁側スタンドは歓声に包まれた。四回表には4番の村田投手が中前打を放ち、応援は一気に熱を帯びた。村田投手の父・長巳(おさみ)さん(48)は「いつも通り投げていて、ほっとしている。一本出たのでみんなでつないでくれれば」と祈った。

 五回に2点を追加され、六回にはさらに高松商打線が猛攻を見せる。村田投手の投球フォームが乱れたのを見逃さず打ち崩すと、暴投も呼び込み、一挙4点を奪った。選手たちを力づけようと、センバツに向けて練習を重ねてきた吹奏楽部コンサートマスターの星野高輝さん(3年)は「一生立つことのできない場所に連れてきてもらった。逆転を信じて自分たちの音楽で鼓舞し続ける」と指揮を続けた。

 7点を追う七回表。5番・石崎聖太郎主将(同)から始まる好打順だが、高松商の香川投手に3者凡退に抑えられた。石崎主将の母・亜希子さん(43)は「リーダーをする子ではなかったので主将と聞いて不安だった。甲子園までチームを引っ張り成長を実感した。悔いの残らないプレーをしてほしい」と力を込めた。

 さらに1点を奪われ8点差となった最終回。先頭の2番・木村大悟選手(同)が中前打で出塁し意地を見せたが、相手内野手の好プレーもあり、後が続かず試合終了。応援団長の本田敬也(たかなり)さん(同)は「夢の舞台に連れてきてくれただけでも素晴らしいこと。今後もサポートするし、頑張ってほしい」と夏の甲子園を見据えた。

麦わら帽子をPR

 春日部共栄のアルプス席では、生徒らが地元・春日部市名産の麦わら帽子をかぶって応援した。同市は明治時代から麦わら帽子の製造が盛んになり、戦後は約30軒の製造業者が並んだが、化学繊維の普及で衰退し現在は1880(明治13)年創業の「田中帽子店」1社のみ。

 春日部共栄が甲子園に出場する際には毎回、各社が手分けして帽子を納入してきたが、今回は1社で手がけた。全工程手作りの帽子3000個を2カ月で作り上げたという。6代目の田中優さん(28)は「春日部は麦わら帽子の街とPRできる。甲子園のスタンドにも映えます」。

大舞台、ほろ苦デビュー 平尾柊翔選手

 「楽しんでこい。自分らしく頑張れ」。甲子園入りした16日、3歳の頃から野球を教えてくれた叔父に電話で励まされた。だが、大歓声で包まれた「甲子園の雰囲気にやられ」、本来の力は全く出せなかった。初の甲子園は、ほろ苦いデビューとなった。

 中学時代は15歳以下の日本代表に選ばれた逸材。昨秋の公式戦打率はレギュラートップの4割2分を誇り、主軸の3番を任されている。

 自信を持って臨んだ今回のセンバツ。1打席目は三振、2打席目もスライダーを2球空振りし、最後は見逃し三振を喫した。「狙い球を絞れず、何を打てばいいか分からなくなった。初めての経験だった」。3打席目も三振に倒れ、九回の打席は榊原圭哉選手(3年)が代打で出場した。「自分よりも榊原さんのほうが可能性はあったけど、悔しかった」と唇をかむ。

 積極的にバットを振れなかったことや狙い球を絞りきれなかったことなど、課題は既に見えている。春は鳴らせなかった快音を夏の甲子園で響かせるつもりだ。

監督・主将のコメント

投打ともに力不足 春日部共栄・植竹幸一監督

 香川投手は制球力が高かった。選手たちには積極的にいこうと話したが、投球のテンポにバットが出なかった。村田は初球の入りなどが甘く、連打された。投打ともに力不足を感じた。

夏に向け鍛え直す 春日部共栄・石崎聖太郎主将

 香川投手の腰付近の高さの球を初球から振ろうとしたが、追い込まれて向こうのペースになった。村田は制球が乱れていた。鍛え直し、夏の甲子園で優勝できるチームを作りたい。

五回にリズム乗る 高松商・長尾健司監督

 香川が初戦に落ち着いて入れたので、バックも落ち着いた。五回に2点が入りリズムに乗れたことで勝つことができた。見つかったミスを修正し、次も初戦と同じ気持ちで集中して戦いたい。

つなぐ野球できた 高松商・飛倉爽汰主将

 初戦は厳しい試合になると分かっていたが、全員が自分のプレーをでき、雰囲気を楽しめた。1点を奪った後は気持ちも楽になり、つなぐ野球ができた。次も全力プレーで臨み、優勝したい。

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