夏の甲子園大会

花咲徳栄、日本航空石川を9-3で下し3回戦進出

 夏の甲子園大会第8日の16日、県代表の花咲徳栄は日本航空石川(石川)を9-3で破り、3回戦に進んだ。花咲徳栄は初回、高井の適時二塁打などで5点を挙げ大きくリードし、七回にも野村の本塁打で1点を追加。七回に反撃されるも九回に3点を加え、リリーフの清水が八、九回を3者凡退に仕留めて振り切った。花咲徳栄は大会第11日(19日)第2試合で前橋育英(群馬)と対戦する。

 6点リードで迎えた七回裏、それまで無失点に抑えていた綱脇投手が連打を浴びるなど1死満塁のピンチに。スタンドに緊張感が漂う中、清水投手が継投でマウンドに上った。「がんばれ、頼むぞ」と綱脇投手から背中を押された清水投手は「思いきり腕を振って投げようと思ったが少し雰囲気にのまれた」。四球で押し出しになり、さらに左前打を浴びて3点を返された。

 清水投手の出身校、深谷市立藤沢中学校で指導していた教師らは1試合に1人が代表して応援に来ているという。当時校長だった島崎祐子さん(56)はこのピンチに「次は顧問の先生が来るから頑張ってほしい。必ず調子を戻すので安心して見ている」。言葉通り、八、九回を3者凡退に抑え、初回からのリードを守り切った。

 初回無死二塁で千丸主将が左前適時打を放ち、スタンドからは「ナイスバッター」の声が鳴りやまない。「理屈抜きで一本打たせてあげたい」と岩井監督が祈った高井が適時二塁打を放つなど5点の大量リード。高井内野手の母薫さん(47)は「埼玉大会から急に打てなくなり心配だった。悔いの残らないようにしてほしい」とほっとした様子だった。

 5点差で迎えた七回2死。打線の沈黙を破ったのは4番野村だ。打球が柵を越え本塁打になると「おー!」とスタンドから大歓声。応援団は肩を組んで校歌を熱唱。野村内野手の母洋子さん(45)は「本塁打のイメージがあったが最近は打てなかった。良かった。言葉がない」と震える手で涙をぬぐった。

 その後も九回にダメ押しの3点を追加し、粘る相手を振り切って試合終了。マネジャーの中村彩乃さんは「3点を返され驚いたけれど、抑えてくれると信じていた。次は昨年越えられなかった(ベスト8の)壁。頑張ってほしい」と次戦を見据えた。

花咲徳栄・岩井隆監督「高めの球狙わせた」

 初回は相手投手に疲れがあり、ボール球が続いていたので(打ち急がないよう)我慢させた。高めの球を狙わせたがよく打ってくれて先制できた。清水はしっかり腕を振ってよく投げてくれた。

花咲徳栄・千丸剛主将「次につなげた結果」

 相手は投手も強気で粘り強かった。しっかり次につなげようと打った結果、先制できたのがよかった。中盤は追加点を取れず流れが相手にいってしまった。守備で西川などの好守もあり、よかった。

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