プロ野球のドラフト会議が22日、東京都内のホテルで行われ、県内の高校や社会人チームの選手に指名が相次いだ。花咲徳栄高校3年の大滝愛斗(あいと)外野手は、地元の埼玉西武から4位で指名された。大滝選手は今夏の甲子園ベスト8に進出したチームをけん引した主砲だ。指名を聞いて「ほっとした」と喜びをかみしめた。埼玉西武から指名を受けたことについて「第二のふるさとの埼玉の人たちに、元気なプレーを見せて、チームに貢献したい」と活躍を誓った。
大滝選手はこの日、野球部の岩井隆監督と一緒にテレビを見て指名を知り、同高の小林清木校長に「小さいころからの夢だったプロ野球選手になります」と報告した。小林校長は「素晴らしい。地道な努力が実った」と喜んだ。
大滝選手は大阪府堺市出身。中学校時代は浜寺ボーイズ(堺市)で野球をしていた。2年の春からレギュラー。高校通算本塁打28本を記録した。
大滝選手は「プロでレギュラー争いができる選手になって、走攻守そろったトリプル3(1シーズン打率3割以上、本塁打30本以上、30盗塁以上の記録)を目指したい。東海大相模の小笠原慎之介選手に今年の夏は負けたが、プロで勝負する時は絶対に負けない」と意気込みを語った。
岩井監督は「入学当初から厳しく指導し、大きく成長した。彼の努力は部員みんなが知っている。可能性が1%でもあれば夢がかなうと証明してくれた。後輩たちの励みになる」とたたえた。大滝選手の指名を祝おうと、野球部の3年生は昨夜、いくつかの球団の紙製の帽子を手作りしていた。ライオンズの「L」と書いた手作りの青い帽子をかぶった大滝選手を胴上げして、喜びを爆発させた。
(毎日新聞埼玉版)