夏の甲子園大会

浦和学院、4投手の継投で仙台育英に快勝 夏の甲子園2回戦

 第100回全国高校野球選手権記念大会第8日は12日、阪神甲子園球場で2回戦4試合が行われ、南埼玉代表の浦和学院が4人の継投で仙台育英(宮城)に9-0で零封勝ちし、3回戦へ進出した。

 先発・渡辺は威力のある直球を軸に6回を3安打に抑えて7三振を奪った。打線は一回に佐野の2点二塁打で先制したのをはじめ、12安打中6本が長打で効果的に9得点した。仙台育英の先発・田中は制球が甘く3回持たずに降板。攻撃も、得点圏に5度進めた走者を還せなかった。

 七回の攻撃、浦和学院の森監督が動く。好投していた先発右腕・渡辺に代打を告げた。

 渡辺は自己最速タイの149キロの直球とスライダーで被安打3と危なげなく、球数も90球。しかも4-0とリードしていた。続投もできたはずだが、森監督は「切れが悪くなり、ヒットも浴び始めていた」と明かす。迷わず交代を決めたのは救援陣への絶対的な信頼があるからだ。

 2番手でマウンドに上がった2年生左腕・永島は「先発は80球くらいの交代がほとんどで、継投に驚きはなかった」と準備はできていた。カットボールを低めに集め、2回をパーフェクトに抑えた。九回は美又、河北の両右腕をつないで、零封リレーを完成させた。

 森監督には苦い経験がある。前回出場した2013年の第95回大会は、センバツで優勝し春夏連覇を目指したが、初戦で仙台育英に10-11でサヨナラ負けした。当時はエース頼みで、小島(おじま=現早大)の脚がけいれんしても続投させざるを得なかった。「あの試合を機に複数の投手で勝つチーム作りをしてきた」と森監督。今年は南埼玉大会全6試合を継投で勝ち上がり、分厚い投手層を築いた。

 試合後、森監督は「真価が出た」と投手陣をたたえた。さらに「選手たちがよく勝ちにつなげてくれた」。仙台育英に5年前の雪辱を果たし、涙があふれた。

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