第88回センバツ高校野球大会(20日開幕)に出場する花咲徳栄(埼玉)が12日、和歌山商で抽選会後初の練習試合を行った。先発した最速145キロ左腕の高橋昂也(3年)は、キレのある速球を軸に5回を2安打無失点8奪三振。この日の最速は141キロをマークして、「いい感じでした。うまく低めでいいコースに集められた」と納得の表情だった。
冬場は徹底的に下半身をいじめ抜き、投球フォームは打者に向かって踏み出す際、軸足の膝を少し曲げて十分に“ため”を作る形に改良した。この日は5つの見逃し三振を伸びのある速球で奪い、「体重移動の面で変えて、球速というよりボールの質はよくなっている」と腕の振りも鋭さを増した。
第4日第3試合で強打の秀岳館(熊本)との初戦を迎える。「主将の九鬼(隆平・3年)君がいいバッターと聞いていて、クリーンアップとかは警戒していかないといけない。自分のピッチングがどれだけ通用するか楽しみでもあります」と、対決に向けてイメージを膨らませている。試合は9―0で快勝して、2番手で登板した清水達也投手(2年)も4回を2安打無失点と順調な仕上がりを見せた。
(スポーツ報知)
花咲徳栄・高橋昂、レジェンド投法で5回8K
第88回選抜高校野球大会(20日開幕・甲子園)に出場する花咲徳栄(埼玉)が12日、和歌山市内で和歌山商と練習試合を行い、9-0で快勝した。今秋ドラフト候補の最速145キロ左腕・高橋昂也投手(3年)が先発し、今春最長となる5回を2安打無失点。最速141キロで8三振を奪った内容に「いいコースに集められたし、真っすぐも走っていた」。大会第4日(23日)の秀岳館(熊本)との初戦に向け、順調な仕上がりをアピールした。
合格点の予行演習だった。前日11日の抽選会後に、雑誌や動画で秀岳館をチェック。「主将の九鬼(隆平捕手=3年)君とか右の強打者が多いので、内角を使わないと勝てない」。偶然にも右が並んだ和歌山商打線を、強気の投球で封じた。8奪三振のうち、直球の見逃しが5つ。攻め続けた結果だった。
「レジェンド投法」で迫力が増した。この冬、岩井隆監督(46)から「投げ方を参考にしてみろ」と助言されたのは、江夏豊氏(元阪神)大野豊氏(元広島)、ソフトバンク工藤監督の現役時代の映像だった。体重移動を重視し、球史に残る左腕の豪快なフォームを目指した。高橋昂は「下半身を使って投げられるようになって、球の質が上がった」と胸を張る。岩井監督が「今はもう少し打たれたほうがいいんだけどな」と心配するほど仕上がったエースが、本番でも躍動する。
(日刊スポーツ)