秋季高校野球県大会は8日、県営大宮球場で決勝が行われ、春日部共栄が東農大三を4-1で下し、15年ぶり6度目の優勝を果たした。両校は来春の選抜大会出場校を決める際の重要な参考資料となる秋季関東大会(10月20~23、27、28日・山梨)に出場する。同大会への出場は春日部共栄が3年ぶり14度目、東農大三が20年ぶり4度目。
東農大三は1回表、1番加納の左安と堀の犠打で1死二塁とすると、3番松本春の右安で1点を先制した。春日部共栄打線は東農大三先発井口の前に3回まで1安打に抑えられていたが、4回裏、先頭の木村が四球を選ぶと、続く平尾が中安で続き、4番村田は死球で無死満塁とチャンスを迎える。5番石崎の遊ゴロ併殺打の間に三走が生還し同点とすると、6番平岡の適時打で1-2と逆転に成功した。
反撃したい東農大三は7回表、4番井口の左翼線への二塁打と5番飯島の右安で無死一、三塁と絶好のチャンスを迎えるも、盗塁失敗とスクイズ失敗で無得点に終わった。その裏、春日部共栄は2死三塁からワイルドピッチでもう1点を追加した。
突き放したい春日部共栄は8回裏、先頭の3番平尾が二塁打で出塁。ここで粘投の井口に代わり背番号1の飯島が登板。4番村田の中前打などで1死二、三塁とし、6番平岡の犠飛で貴重な追加点を奪い、1-4とリードを広げた。最終回、東農大三の攻撃を3者凡退に抑えた春日部共栄が2003年以来15年ぶりの優勝を決めた。
20年ぶり4度目の決勝進出で初優勝を狙った東農大三はBシード春日部共栄を相手に接戦を演じたが、4回裏に四死球2つが絡んで2失点、7回裏はワイルドピッチで1失点したのが悔やまれる。攻撃でも7回無死一、三塁の好機を盗塁とスクイズ失敗で無得点に終わるなど村田を攻略できなかったのが響いた。